相続・遺言の弁護士 茨城県水戸市の中城法律事務所

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借家に関する相続の問題点... 賃料と相続

借家権も財産権の一種ですから相続の対象になります。

しかし、借家権は家を賃借しそこに住むという居住権の側面だけでなく、賃料を支払うという意味では債務を伴った法律関係です。

相続人が複数いる共同相続の場合、賃料と相続との関係は複雑な問題となります。

まず、未払いの賃料が残っている状態で相続が開始した場合です。

未払いの賃料について、判例(裁判所の考え方)は、分割可能な債務であるとして(金銭債務は数量的に分割可能であるので)、相続人それぞれが、相続分に応じ債務を負担するとしています。例えば、未払いの賃料が10万円あって、賃借人の子供2人が相続した場合、それぞれ5万円ずつ負担するということです。

つぎに、相続開始後遺産分割が終了するまでの賃料債務についてですが、判例は、不可分な債務としています(債務者全員がそれぞれ全額負担する債務としています。)。例えば、相続開始後遺産分割まで3か月かかったとして、その間の賃料が15万円という場合、相続人はそれぞれ15万円全額の賃料を負担します(もちろん賃料を支払った特定の相続人はほかの相続人に相当分の支払いを求めることはできます。)

最後に、遺産分割により特定の相続人が借家権を相続した場合です。

この場合、遺産分割後、当該相続人が一人で賃料債務を負担します。

以上のとおり、共同相続に際して、相続開始時に未払いがある場合の賃料、相続開始後遺産分割終了までの賃料、遺産分割終了後の賃料、について、それぞれ扱いが異なるので注意が必要です。

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